「ブログのアクセス数が急に減少した」「検索順位が急降下した」というのは、だれもが通る道です。以下の手順で対策し、できるだけ元の状態に戻していきましょう。
- ブログの状況を把握する
- アクセス数が減少した理由を調べる
- アクセス数を元に戻す(増やす)対策を実施する
アクセス数が低下する具体的な理由から解決まで、一連の流れを具体的に解説していきます。
2024 年 8 月 15 日にリリースされた Google コアアップデートにより、検索順位が大きく動いています。
もし巻き込まれてしまった場合は根本的な改善が必要かもしれません。
アクセス解析でブログの状況を把握する
単に「アクセス数が下がった」だけではなく、ブログの正確な状況を把握しておきましょう。アクセス解析ツールで以下のデータをチェックしていきます。
- どんなユーザーか
- どこからブログにきたのか
- ブログのどのページを見たのか
- ページでどんな行動をしたのか
とりあえずアクセス解析を導入してあるけど見方がよくわからない、という場合は「どこからブログにきたのか」だけでも知っておくとよいですね。専門用語で「参照元」と呼ばれるものです。
Google アナリティクスでチェックする場合
Google アナリティクスでは、[集客]-[ユーザー獲得]から「どこからブログにきたのか」を調べられます。
※ 上の画像は Google アナリティクスデモアカウント のもの。英語表記(User acquisition)になっています
赤枠部分が大まかな参照元です。いくつかの種類に分かれていますが、ブログでは以下の 4 つを覚えておけば十分。この 4 つのなかで、割合が多いグループを覚えておきましょう。
チャネルグループ | 流入元 |
---|---|
Organic Search | 検索サイト(広告以外) |
Organic Social | Twitter や Facebook などの SNS |
Referral | ランキングサイトを含む他サイトからのリンク |
Direct | ブックマークやスマホアプリなど、上記チャネル以外 |
期間ごとのデータを比較すると、さらに状況をつかみやすくなります。
だいたいの傾向をつかみたいなら、過去 28 日間(4 週間)で比較します。
上のサンプルデータでは、「Direct」のアクセス数が伸び、「Organic Search」が少し減っているのがわかります。
もし「Organic Search」が減少していたなら、検索順位が下がったのか、そもそもの検索需要が季節的要因などで変動したのかもしれません。
「Organic Social」が減少していたなら、SNS でのインプレッションが低下しているか、シャドウバンなどでまったくリーチしなくなっている可能性があります。
このように、トータルのアクセス数だけ見るのではなく、「ブログの運営状況」と「どこからのアクセス数が減ったのか」を組み合わせて現状を把握しておきましょう。
ブログのアクセス数が減った原因と対策方法
アクセス数が減少する主な原因は、以下の 4 つです。
- 更新頻度が下がった
- 一時的にアクセスが増えていただけ
- 需要が低下した
- 検索順位が下がった
それぞれの詳細と対策方法を見ていきましょう。
01. 更新頻度が下がった
更新頻度に比例してアクセス数が減少したなら、SNS やランキングサイトからのアクセスが減った可能性が高そうです。
「Organic Social」と「Referral」の数値に変化がないか、確認してみてください。更新頻度だけが原因なら、「Organic Search」はそれほど大きく変わっていないと思います。
SNS やランキングサイトからのアクセス数を維持するには、どうしても定期的な更新が欠かせません。毎日更新に疲れてきたのなら、検索サイトからのアクセスを増やすよう方向転換するとよいですね。
量より質を重視する形にしていく、ということです。
今までと同じ書き方では通用しないかもしれません。最低限の SEO 知識も必要となるので、時間をかけて再構築していきましょう。
WordPress ブログ初心者が知っておきたい最低限の SEO 対策
02. 一時的にアクセスが増えていただけ
「Direct」の数値が急激に変化している場合、Googl Discover などに記事が掲載されていた可能性があります。
Search Console に「Discover」欄が表示されており、アクセス解析ツールのデータと一致するならほぼ間違いありません。
アクセス数が増えたのは喜ばしいことですが、残念ながら数日で元のアクセス数に戻ってしまいます。短期間のデータだけ見ると急落したように見えるでしょう。
Google Discover に掲載されるよう積極的にプッシュする方法はありませんが、一度掲載されればその後も拾われやすい傾向にあります。
再び急増を狙うのではなく、「高品質な記事を書いていたら、たまたま拾われてラッキー」ぐらいで考えておくのがよいですね。
ブログ初心者がオリジナリティの高い良質な記事を書くためのポイント
03. 需要が低下した
ニュースやトレンド性の高い記事が中心であれば、安定したアクセス数を維持するのは難しくなります。旬が過ぎれば、「Organic Search」を中心に全体のアクセス数が下がっていくでしょう。
たとえば「クリスマスプレゼント」の記事なら、11 月から需要が高くなり、12 月 26 日には一気に低下します。
需要そのものが低下しているため、リライトや内部リンク強化などは効果がありません。
それぞれの時期に需要が高くなる記事を書いていけば、年間のトータルアクセス数は安定してきます。1 月は正月関連のネタ、2 月はバレンタインデー関連のネタ、という具合ですね。
芸能関連のトレンドネタは常に更新していかないとすぐアクセス数が減少するので、安定させたいなら方向転換するか、ライターを雇ってどんどん記事を入れてください。
1 人で運営していてずっとトレンドを追いかけ続けるのは、かなり苦しいと思います。
04. 検索順位が下がった
世間の需要に変化がないのに「Organic Search」のアクセス数が減っているなら、検索順位が下がったと見てよいでしょう。
Search Console 検索パフォーマンスも合わせてチェックするのがおすすめです。
検索流入が減少してから 1 週間分と、それ以前の 1 週間分を比較します(データが蓄積されているなら、1 ヶ月の比較でも OK )
表示回数が減少しているなら、「需要の低下」と「順位の低下」の両方が考えられます。
「平均掲載順位」が落ちているなら、検索評価の低下が考えられます。
表示回数・クリック数・平均掲載順位をチェックし、どのキーワードで落ちているのかも把握しておきましょう。
検索順位は常に変動しており、Google コアアルゴリズムアップデートなど比較的大きな動きに巻き込まれると、検索 1 ページ目から一気に落とされる可能性もあります。
検索順位が下がる主な原因は以下のとおり。
- Google のアップデート
- ブログ全体の品質低下(ペナルティを含む)
- 技術的なエラー
- 競合サイトがあなたのブログ記事以上のものを書いた
WordPress なら技術的な問題が原因になっていることは少なく、ページの品質に問題があるケースがほとんどです。
もし低品質コンテンツと判断されると、順位低下だけではなくインデックス削除に至ることもあります。一度インデックス登録されれば安心、検索上位に入れば安心、というわけではありません。
ブログ記事が Google 検索のインデックスに登録されない原因
順位が低下した記事を見直し、適宜リライトして品質を上げましょう。
キーワードや共起語を詰め込めばよいという表面的な話ではなく、「検索ユーザーが目的を達成できる内容になっているか」が肝心です。
Google アップデートに巻き込まれたなら、記事単体で品質を改善するのではなく、関連記事を含めた全体の改善が求められます。「xxx をするだけで回復する」ということはないので、できることをすべて実行してみてください。
まとめ:ブログのアクセス数を回復させるには
激減したアクセス数を回復させるには以下の対策が必要です。
- SNS やランキングサイトからのアクセス数が減った
-
ユーザーを飽きさせないよう、常に更新し宣伝しましょう。
- 検索サイトからのアクセス数が減った
-
過去記事の品質を保ちつつ、定期的に新しい記事も公開しましょう。
ブログの運営スタイルに正解はありません。
毎日更新が苦でなければ、検索流入をまったく考えず SNS やランキングサイトからのアクセス数を頼りにしてもよいと思います。更新頻度を下げてもアクセス数を維持したいなら、検索サイトからのアクセスをメインに考えましょう。
いずれにしても、放置しておけばアクセス数が下がる点は共通しているので、定期的なメンテナンスが欠かせません。ブログを自動販売機に例える人も多いですが、自動販売機だってメンテナンスしなければ売上が落ちます。
長い目で見てブログを育てていくのが一番ですね。