「WordPress をネット上に公開できない」「公開したのにだれも見てくれない」とご相談をいただき、よくよくお話を伺うとローカル環境で構築したサイトだった、というケースがたまにあります。
bitnami や Instant WordPress を使って、パソコン(ローカル環境)に WordPress サイトを作成した状態ですね。これは「自分のパソコンでのみ動いているサイト」であって、インターネット上で公開されているわけではありません。
WordPress 初心者でも簡単にローカル環境を構築できる bitnami の使い方
いつまでたってもアクセス数ゼロだったり、知人からサイトが見られないと言われたときは確認してみてください。
自分のブログが検索に出てこなくてアクセス数が 0 になっているなら、インデックス登録されていないのかもしれません。詳細は以下の記事をご覧ください。
ローカル環境だと気づかない人は意外に多い
「ローカル環境で構築した WordPress サイトでも、アドレスバーに表示されている URL を伝えればだれでも見られる」と勘違いしている方はけっこういます。
X でも「localhost」と検索すると、そのようなポストがいくつか見つかります。
更新のお知らせ
みんな見てね♪
http://localhost/wordpress/?area~
WordPressでブログデビューしました.みんな見に来てね.http://localhost/wordpress/2020/11/29/
7月の無料体験スケジュール https://localhost/wordpress/~
パソコンに WordPress をインストールした場合、アドレスバーには http://localhost/wordpress/ と表示されます。
これはインストールしたパソコンでのみアクセスできるテスト環境であって、インターネットを介して世界中の人がアクセスできるわけではありません。
Web 上に公開したいなら、サーバーに WordPress をインストールしましょう。
古いパソコンをサーバーとして動かすこともできますが、セキュリティメンテナンスなどが大変なのでおすすめしません。あと、電気代がものすごいことになります。
まずは手軽に公開できる無料サーバーを使ってみる
レンタルサーバーは有料なので、気軽に試すのには抵抗があるかもしれません。そんなときは、無料サーバーがおすすめです。
シンフリーサーバー
最初に紹介するのは、「エックスサーバー」という有名なレンタルサーバーが提供している「シンフリーサーバー」です。
シンフリーサーバー | 有料サービス級の高機能 完全無料レンタルサーバー
- ディスクスペース 10 GB
- PHP 8.2 対応
- データベース 500 MB
- 無料独自 SSL あり
- 広告なし
もともとは「XFREE」という広告付きの無料サーバーが進化したもので、広告非表示で使えるようになりました。
何千記事も入れるブログ・画像を大量に使うサイトには向きませんが、一時的に使う数ページのキャンペーンサイトや個人のポートフォリオには十分ですね。
ただし、トラブルがあっても自分で解決しなければならないので、完全初心者には向きません。
レビュー・使い方は以下の記事で詳細に解説しています。
広告なしで WordPress が使える無料サーバー「シンフリーサーバー」
スタードメイン 無料レンタルサーバー
少しだけお金をかけてもよいなら、「スタードメインの無料レンタルサーバー」も選択肢に入ります。
「有料ドメインを契約すると使える」という条件ですが、「.com」なら 1 年目は 980 円なので、年間コストが 1,000 円以下と考えればよいでしょう。当然ながら シンフリーサーバー より性能は上です。
- ディスクスペース 20 GB
- PHP 8.1 対応
- データベース 1,000 MB
- 無料独自 SSL あり
- 広告なし
独自 SSL も使えますし、広告表示もありません。画像を大量に使ったりバックアップデータを置くのにはやや容量が足りませんが、100 記事程度のブログなら問題なく使えると思います。
試しにブログを始めてみて、本格的に運営していきたくなったら改めて有料レンタルサーバーを検討する、という使い方に向いていそうです。
WordPress には引越(移転)用プラグインがいくつかありますし、大手のメジャーなサーバーであればかんたんに引っ越しできる機能があるので、サーバー移行作業はすぐできますよ。
まとめ
「WordPress が公開できない」と言っても原因は様々ですが、もしかするとパソコンにインストールしたブログかもしれません。
オンラインで公開するなら、レンタルサーバーを借りて WordPress をインストールしましょう。
逆に、絶対だれにも見られたくないテストサイトを作りたいときはローカル環境がおすすめです。
WordPress の一般的なエラーや不具合への対応方法まとめ