ブログのアクセス数を増やしたいなら、「結論や概要を記事の最初に書く」ことを意識してみましょう。
もし、近況報告や自己紹介、記事の内容とまったく関係のない話題を先に書くのがクセになっているなら、この機会に見直してみるとよいですね。
結論から書くメリットを解説していきます。
記事の最初に結論や概要を入れるメリット
ブログ記事の最初で結論を伝えるメリットは、以下の 3 つです。
- 読者の時間短縮につながる
- 検索エンジンに重要なポイントを伝えられる
- テンプレート化で執筆が楽になる
それぞれ具体的に解説します。
01. 読者の時間短縮につながる
結論が冒頭に書かれていれば、読者は必要な情報をすぐに得られます。
たとえば、あなたが「自動車のスマートキーの電池が切れてしまい、解錠できなくなってあわてて検索した」としましょう。
このとき、以下のどちらの記事を必要とするでしょうか。
A:冒頭に「内蔵されているメカニカルキーで解錠できます」と書かれている記事
B:「わたしも電池が切れて困りました」という体験記が最初にあり、後半になってようやくメカニカルキーについて説明されている記事
読み物としては B のほうが面白いかもしれませんが、あなたはだれかの体験記を読みたくて検索したわけではないですよね。今すぐ車のドアを開けたくて検索しています。
そう考えると、あなたの悩みをすぐに解決してくれる A を必要とするはずです。
もし自動車に興味があり、そのほかにも役立ちそうな記事がありそうだと思ったら、あとで読み返してみようとブックマークするかもしれません。
執筆者目線で考えると、「この記事の情報を必要としているのはどんな人で、どのような状況にあるのか」を考えて書くのがベスト、ということです。
検索にかぎって言えば、ユーザーはあなたの記事を読みたいと思って検索しているのではなく、自分の疑問や悩みを解決したくて検索しています。とにかく面白い記事を書けば読まれる、と考えているブロガーにとっては盲点かもしれません。
02. 検索エンジンに重要なポイントを伝えられる
検索エンジンは時代と共に進化していますが、あくまで機械的な判断であることを考えると、結論や概要を先に書くのがおすすめです。
なぜなら、一般的に「わかりやすい文書」は冒頭に重要な事項が掲載されているからです。
これは記事全体だけではなく、セクションごと(見出しごと)でも同じことが言えます。
記事の冒頭には全体の結論を、各セクションの冒頭(=見出しの直下)にはそのセクションの結論を書くよう意識してみてください。
たとえ同じようなことを書いてあったとしても、記事の構成によって検索評価に差が出てくる場合があります。
03. テンプレート化で執筆が楽になる
まずは結論から書く、というスタイルが定着すると、記事の構成にあまり悩まずにすみます。
もちろん、どのような記事でも絶対に結論が先、というわけではありません。記事の役割によっては、結論を最後に書く「起承転結」のほうがふさわしいこともあります。
- 検索から集客するための記事
- アフィリエイトで商品を紹介する記事
- リピーターに読み物として楽しんでもらう記事
このほか、たとえば「おすすめゲーム 30 選」のような、優劣をつけずに紹介するようなまとめ記事だと、結論を先に書くことはできません(結論そのものがない)。
そのような場合は、選択肢を絞って最初に伝えてしまうのも一つの手です。「おすすめのなかでも、とくに xxx は絶対に外せません」といった感じで、読者が何を求めて訪問してくれたかを考えて答えを提示してみてください。
あなたがどのようなジャンルに取り組み、どのような目的で記事を書いているかで、最適なスタイルは異なってきます。
先に例にあげたメカニカルキーなど、明確な答えが 1 つ存在するような内容であれば、その答えを先に書いてしまうのがベスト。それ以外は、内容に応じて調整しましょう。
いずれにしても、基本スタイルを確立できたら、そこからアレンジしていくのが簡単です。
PREP 法と SDS 法
情報をわかりやすく伝える手法として、「PREP 法」や「SDS 法」と呼ばれるものがあります。
どちらも結論や概要を先に伝える方法で、構成を覚えておくと役立つかもしれません。
PREP 法
PREP 法は、以下の順で構成されています。
- Point :要点
- Reason :理由
- Example:具体例
- Point :要点
本記事の内容を当てはめると、次のような流れになります。
Point | ブログ記事は結論や概要を最初に書いたほうがよい。 |
---|---|
Reason | ユーザーが必要な情報を入手できるからだ。 |
Example | あなたが検索する立場なら、最初に答えが書かれている記事を好むはず。 |
Point | 結論や概要を最初に書くと、読者に喜ばれる記事になる。 |
ブログだけではなく、日常の会話やプレゼンでも使われている手法です。
この人の話し方はわかりやすい、このサイトの情報は理解しやすい、と感じたら PREP 法が使われているかもしれません。気になったときは分析してみると面白いですよ。
SDS 法
SDS 法は、以下の順で構成されています。
- Summary:要点
- Details:詳細
- Summary:要点
Summary | ブログ記事は結論や概要を最初に書いたほうがよい。 |
---|---|
Details | 記事全体の構成だけではなく、各セクションも結論から伝えるようにすると、読者や検索エンジンが理解しやすい記事になる。 |
Summary | 結論や概要を最初に書くのがおすすめ。 |
PREP 法をさらに簡略化したものと考えてもよいですね。
中間要素はアレンジするとしても、「結論から始まり結論で終わる」書き方にすると、読み手に伝わりやすい記事になります。
滞在時間を延ばすために「ひっぱる」のは非推奨
SEO について勉強しているなら、ユーザー行動が検索順位に影響する、という話を見聞きしたことがあるかもしれません。
Google 検索結果画面においてユーザー行動が見られているのは事実ですが、あなたのブログ内における行動がすべて見られているかはハッキリしていない部分です。
Google の Navboost と Glue に関する解説・考察
ブログの各ページの滞在時間が順位に影響しているとしても、ごくごくわずかな範囲でしかないのは間違いないでしょう。
もし滞在時間が 1 分伸びれば順位が 1 つ上がるなら、不正な手段で順位を上げるのが容易になるからです。
1,000 人に 100 円ずつ払ってページを開きっぱなしにしてもらうことで検索 1 位がとれるとしたら、だれでも実行します。キーワードによっては 20 万円でも 30 万円でも元がとれますからね。
余談はさておき、もし「滞在時間を延ばすために結論を記事後半までひっぱる」ことを検討しているなら、おすすめできません。
先述のとおり、検索ユーザーは自分の疑問や悩みを解決したくて検索しています。
「検索ユーザーが目的をすぐに達成できるか」も検索評価の指標で、競合サイトと比較してその指標に満たないと判断されると、検索順位はどんどん低下していきます。そうなると、いくら滞在時間を延ばしてもまったく意味がありません。
何らかのテクニックを駆使して無理やり滞在時間を伸ばそうとするのではなく、検索ユーザーが必要としている情報を素早く的確に伝えるにはどうしたらよいか、という点を考えてください。
その基本ができてから、他の施策を考えていきましょう。
まとめ
PREP 法や SDS 法を意識しながら書いてもよいですが、まずは簡単な「結論や概要から書く」ことだけ実行してみてください。
だれもが最初から上手な文章が書けるわけではありません。また、文章が上手だから必ず有名ブログになるわけでもありません。
大切なのは、書き続けることによって自分が成長することです。昨日のあなたより、今日のあなたのほうが確実に成長していますよ。
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