Google AdSense NG集:絶対に覚えておきたい規約違反事項一覧(2024年最新版)
Google AdSense は広告を掲載しているサイトを常に監視しています。
せっかく厳しい審査に通って広告掲載できるようになっても、規約を守らずにいるとすぐ広告配信が停止されます。違反を繰り返すとアカウントが無効化されてしまうので、どのような行為が NG なのかきちんと覚えておきましょう。
でも、公式ヘルプやポリシーページは初心者に少しわかりづらいかもしれません。そこで、重要な部分をピックアップして、絶対に守っておくべき事項を整理しました。
基本編・コンテンツ編・レイアウト編の 3 つに分けて詳しく解説していきます。
Google AdSense 初回審査に通らないときの対策はこちら
アドセンスNG集:基本編
まずは Google AdSense の基本的な部分を見ていきましょう。
#1 広告を自分でクリックしてはいけない
ブログに設置した AdSense 広告を自分でクリックすることは禁止されています。収益目的はもちろん、テスト目的でクリックするのも NG です。
「ついうっかりクリックしてしまった」という場合は、AdSense 側で識別して自動的に収益から除外してくれるので、1 ~ 2 回ぐらいの誤クリックならそれほど気にする必要はありません。
もし何度も誤クリックするようなら、配置や表示速度に問題があると思われます。読者も同じように誤クリックしないよう、確認しておきましょう。
クリックではなくインプレッションが「無効なトラフィック」とみなされるケースもあるため、ブラウザ拡張機能で広告をブロックしておくのがおすすめです。
ブログ運営者に広告ブロック用ブラウザ拡張機能をおすすめする理由
#2 ユーザーにクリックをお願いしてはいけない
広告の周囲に「クリックしてね!」というようなコメントをつけたり、記事内・メール・SNS で広告クリックを依頼する行為は禁止されています。
あなたのファンがあなたを応援するつもりで広告をクリックするのも NG です。もしそうした行為があると知ったときは、応援クリックをやめるようお願いしてください。
AdSense 広告は、あくまで「広告に興味を持って自発的にクリックする」もの。応援クリックは広告主に迷惑がかかる違反行為ですし、広告配信停止につながります。
無効なトラフィックにより AdSense 広告配信が制限されたときの対処法
アドセンスNG集:コンテンツ編
Google AdSense はコンテンツの内容を厳しくチェックしています。
コンテンツには、記事本文だけではなくコメント欄・外部リンク・アフィリエイトリンクも含まれます。「ページ全体」「ブログ全体」でポリシーを遵守しましょう。
基本的に法に反するコンテンツは一律 NG となっており、それを含めた具体的なポリシー違反例をいくつか紹介していきます。
#3 成人向けコンテンツ(アダルトコンテンツ)
AdSense 広告を掲載するページは、だれが見ても問題ない内容であることが基本原則。成人向けコンテンツは未成年に見せられないので、アウトです。
アダルトサイトへのリンクがあるだけでも NG で、これには他社のアフィリエイトリンクも含まれます。テキストかイメージ(バナー画像)かを問わず禁止事項となっているので、AdSense 以外のクリック報酬型広告を併用している場合は気をつけてください。
どこから成人向けコンテンツになるのか、という目安は Google AdSenseのプログラムポリシーガイドブックで以下のとおり説明されています。
サイト全体のバランスを見た時に、そこに性的な意図があるかないかによって判断されます。例えば水着の女性の写真が載っているコンテンツ、というだけでは違反とはなりません。「自分の子供、もしくは近所の子供たちに見せても倫理的に問題のないコンテンツであるか」が基準となります。
Google AdSense プログラムポリシーガイドブック
一例として水着画像の判断基準も同ガイドブックに掲載されています。
過去に広告停止に関する相談をいただいたとき、Amazon のアフィリエイトリンクでアイドル写真集を紹介していて、その表紙が水着だったのが引っかかった、という事例がありました。
最終判断を行うのは Google AdSense なので、これはアウトかなと思うグレーなものは掲載しないほうがよいです。リスクを覚悟してまでファールラインを探るのはおすすめしません。
- 子どもに見せられない露骨な成人向けコンテンツ
- アダルトサイトへのリンク(アフィリエイトリンクを含む)
- アダルトを連想させる表現・画像
- 性行為に関するコンテンツ(医学的な内容も含む)
#4 知的財産権を侵害するコンテンツ
成人向けコンテンツと同じぐらい厳しく規制されているのが、知的財産権を侵害するコンテンツ。
他サイトの記事をパクるコピーコンテンツはもちろんのこと、商標権に違反する偽ブランドの紹介などは絶対にやめましょう。これは AdSense 広告掲載だけではなく、ブログ全体の品質にもつながります。
著作権や肖像権で保護されている画像、動画の使用にも気をつけてください。Disney 関連の記事でミッキーの画像を掲載したり、Amazon プライムなどの VOD 紹介記事で芸能人の顔が映り込んでいるキャプチャを掲載するのはアウトです。
複数画像を取り込んでコラージュ画像を作るなど、何とか規約違反を回避しようとしているブログもありますが、いつかバレます。
規約に反しなければ作れないコンテンツなら、AdSense の利用はやめたほうがよいでしょう。
- 著作権を侵害するコンテンツ
- 偽造品や偽ブランドの紹介
#5 中傷的なコンテンツ
特定の個人や団体に対する差別や誹謗中傷が含まれるコンテンツは NG です。
アクセスを伸ばすことだけ考え、炎上目的でだれかを攻撃するような記事を書いていたら確実にアウトですね。そもそもそうした記事は名誉棄損や侮辱罪にあたります。
SNS の埋め込みもコンテンツの一部とみなされるので、芸能トレンド記事などを書いているなら気をつけましょう。
他人を故意に傷つけると、回りまわって自分に返ってくることにもなりかねません。
- 特定の人物や団体を中傷するコンテンツ
- いやがらせや明らかな攻撃を目的としたコンテンツ
#6 危険なコンテンツ
精神的・身体的な危険行為を助長するようなコンテンツに広告を掲載することはできません。これには健康関連も含まれていて、科学的に立証されている信頼できる情報と矛盾する内容も NG です。
たとえば、風邪の治し方やケガの治療法などは、一般的に確立されたものでなければ「個人の見解」としていてもアウト。
広告を掲載しているかどうかに関わらず、自分の記事を読んでくれた読者に対する責任があることはしっかりと自覚しておきたいですね。
自分を傷つける行為をすすめるコンテンツなどはもってのほかです。
- 精神的・身体的な危険行為を助長するコンテンツ
- エビデンスのない健康・医療関連のコンテンツ
- 自傷行為などを勧めるコンテンツ
#7 不正行為に関連するコンテンツ
違法なハッキングやリッピングなど、不正行為を助長するコンテンツは NG です。
DVD や BD のコピーガードを外す方法を書くのはもちろん、それが可能な商品を紹介・リンクするのもアウト。個人的に楽しむ分には問題のない方法でも、不正行為として認識されるようなものは書かないほうがよいです。
許可なく特定の個人を追跡するための商品として、GPS や隠しカメラなどを紹介するのもダメですよ。浮気の証拠集めに関する記事などは、知らないうちに違法行為を推奨していないか確認しておきましょう。
スマホのパスコードを突破する方法なども、同じくアウトです。
- Web サイトへの不正アクセス手順などを紹介する
- 著作権で保護された製品のリッピング
- 許可なく他人を追跡する手段・商品の紹介
#8 ウェブマスター向けガイドラインに反するコンテンツ
法的には問題なくても、Google が定めている ウェブマスター向けガイドライン に反するコンテンツはすべて NG です。とくに、明確に手動対策のペナルティとして挙げられている行為は絶対に避けてください。
検索上位表示だけを目的とした薄い記事ではなく、高品質なコンテンツ作成に取り組みましょう。
読者や検索エンジンをだますようなことをすると、Google AdSense の広告配信が停止されるだけでなく、検索結果からも除外されてしまいます。
- ユーザーが生成するスパム(コメント欄など)
- ガイドラインに反する構造化データマークアップ
- 検索順位操作を目的とした不自然な被リンク
- 自動生成コンテンツ
- 内容の薄い低品質なアフィリエイト記事
- コピーコンテンツ
- クローキングや不正なリダイレクト
- 隠しテキスト
- キーワードの乱用
アドセンスNG集:レイアウト編
AdSense 広告の掲載位置・サイズについては「広告のプレースメントに関するポリシー」が定められています。具体的に禁止されている配置例を見ていきましょう。
#9 ポップアップ・ホバーウィンドウへの設置
ポップアップ・ホバーウィンドウに広告を表示するのは NG です。ホバーウィンドウというのは、メールマガジン登録や無料アカウント作成を誘導するサイトで見かける仕掛けのこと。
メニューボタンや検索アイコンをクリックしたとき、ページ全体を覆う形で表示されるオーバーレイも NG 対象です。ウィジェットやカスタマイザーを確認して、広告を配置していないかチェックしておきましょう。
なお、ポップアップを 4 つ以上表示するサイトでは広告掲載自体が禁止となっています。
#10 誤クリックを誘導する配置
誤クリックを誘導する配置は禁止されています。意図的なものでなくても NG となるため、WordPress テーマやプラグインなどで自動的に広告を表示している場合は注意してください。
たとえば、ドロップダウンメニューが広告上に覆いかぶさるような配置はアウトです。
メニューの一部と誤解させるような配置、前後の記事へのナビゲーションリンク近くに広告を配置するのも誤クリックにつながりやすくなるので、気をつけましょう。
#11 「スポンサーリンク」「広告」以外のラベル
日本では、AdSense 広告の上につける見出し(ラベル)は「スポンサーリンク」と「広告」のみが許可されています。「おすすめ」「NEWS」「PR」などの表記は NG。
ラベルを表示しない場合は、コンテンツと広告を明確に見分けられるようにしておきましょう。広告まわりに十分な余白を確保できない場合は、ラベルをつけておくのが無難です。
このほか、以下の禁止行為も注意してください。
- 「広告をクリックすると限定記事が読めます」などクリックに対して何らかの報酬を提供する行為
- 矢印を広告に向けるなど、クリックを促すようなデザイン
#12 過度な広告数(ページの30%以上)
かつては「 1 ページにつき広告は 3 つまで」というルールがありましたが、この規定は 2016 年 8 月に変更され、広告の数に制限はなくなりました。
代わりに「広告の数が配信するページのコンテンツよりも多くならないように」という規定になり、実際にどのくらいの数を上限として設置してよいのかわかりづらくなっています。
Google AdSense は「Better Ads Standards」に基づいているので、それを目安として考えるのがよいですね。具体的には、広告の量をページの 30 %以内におさえれば大丈夫です。アドセンス自動広告もこの数値内で表示されます。
ユーザーが嫌うオンライン広告12種を定めた「Better Ads Standards」日本語訳 | Web担当者Forum
ページ全体の 30 %というとかなりの量ですから、そこまで広告の数を気にしなくてよいと思います。自動広告を使うと、これでもかというほど広告が挿し込まれますしね。
全記事で同じ位置・同じ数の広告を掲載するようにしているなら、記事の長さによっては 30 %を超える可能性があります。500 文字の記事もあれば 5,000 文字の記事もある、という場合は注意しましょう。
#13 広告と他の要素を同時に追尾させる
昔は広告の追尾は NG となっていましたが(正確には一部アカウントのみ許可されていた)、2019 年 11 月より全アカウントで使用可能になっています。
追尾広告の実装に関するガイドラインと制限 – Google アド マネージャー ヘルプ
広告を追尾させる場合は、以下の条件を満たす必要があります。
- 垂直方向のみ
- 1 ページ 1 枠のみ
- 追尾中に他の要素(メニューや他の広告)と重ならないようにする
- 他の要素と一緒に追尾させない
サイドバーの余白部分を活用して AdSense 広告 1 つを追尾させるのは問題ありませんが、他のアフィリエイト広告や記事の目次などと一緒に追尾させるのは NG です。
サイドバーの追尾(固定)は効果がある?Google AdSense で検証した結果
#14 メインコンテンツを押し下げるレイアウト
ブログを開いたときスクロールせずに見える部分(=ファーストビュー)を広告で占領し、メインコンテンツを押し下げるレイアウトは禁止されています。
「画面の大きさ=ブラウザの高さ」とはかぎりません。読者の環境によってファーストビューの高さは違ってきますが、パソコンの表示では 500 ~ 600 px が一応の目安となります。
Today, the fold no longer refers to an actual fold in a newspaper, but the bottom of a browser window, or approximately 600 pixels from the top of the page.
Above The Fold
※「ファーストビュー」は和製英語。英語圏では「Above The Fold」と呼ばれます。
ブラウザの高さを 600px にして自分のブログ記事を開いたとき、記事タイトルやリード文が見えている状態なら問題ないでしょう。パソコンだけではなく、スマホでの表示もチェックしておいてくださいね。
#15 404ページなどコンテンツがないページへの掲載
コンテンツがないページへの広告掲載は NG です。ブログでは以下のページが該当します。
- 404 ページ
- サンクスページ(問い合わせ送信完了画面など)
- 記事が存在しないアーカイブページ
よく見かけるのは、記事が 1 つしか含まれていないタグページが大量にあるブログ。「コンテンツがない」と判断される可能性が高いので、AdSense 広告は外しておいたほうがよいかもしれません。
全ページに共通する要素(ヘッダーやサイドバー)に配置した広告が 404 ページで表示されているケースもたまに見かけます。WordPress を使っている場合は要チェックです。
アドセンス NG 集まとめ
Google AdSense のヘルプをすみずみまで読んでいる運営者は、そう多くないと思います。違反を指摘されて初めて読んだ、という人がほとんどではないでしょうか。
本記事で紹介した NG 例のなかにも、知らなかったものがあったかもしれませんね。
NG にならないポイント
- だれが見ても問題のない内容にする
- 読者や検索エンジンをだまそうと思わない
Google AdSense には、Google・広告主・ユーザー・サイト運営者が関わっていて、それぞれにメリットがある「四方良し」が理想です。自分だけ稼げればいい、という考えはやめましょう。
もし広告配信が停止されてしまったら、すぐに原因を調べて対応してください。もし対策方法がわからなければ、遠慮なく相談してください。